県道81号線
県道291号線
県道290号線
ゴール地点
スタート地点
板取川
【川下りメモ】
 福井県との県境に近い左門岳(1223m)を源流とし、平家岳や滝波山、明神岳などから流れ出る谷を合わせて流れ、奥美濃の秘境「川浦(かおれ)渓谷」という深く美しい渓谷をなし、その後蛇行を繰り返して板取村を南下し、洞戸村で東へ向きを変え、美濃市にて長良川に注ぐ最大の支流。
 洞戸村あたりになると、水量に比して川幅が広がり、浅い箇所が増えるため通常水位での川下りは難しい。今回設定している乙狩堰堤から下流のコースも通常水位ではかなり難しいため、おおよその目安として+20cm以上増水した時でないと下れないと思ったほうがよい。なお、通常水位に下る場合は、蕨生大橋下からスタートすれば、なんとか可能である。
 水質は、最高クラスである。これは、源流部の川浦一帯が、難所であることと個人の所有地であることから、原生林が豊かなままで残っていたことと密接に関連している。ただし、ここにも開発の手は伸びており、1995年に支流の西ヶ洞に川浦ダム(根尾東谷川の上大須ダムとセットの揚水式発電用ダム)が建設された。引き続きその上下流部に川浦発電ダムが計画されている他、各地に砂防堰堤が建設されている。源流部にダムが建設されるとなると、周辺の原生林が伐採されることから川の水が減り、また水質も確実に悪化する。今のように下れるのもあと数年かもしれない。
 瀬は、通常時で2級。増水時は2.5級クラス。水量が少ないときは浅いので、岩を避けながら下るテクニカルな瀬が多いが、総じてそれほど難しいところはない。増水時は大きな各所にウェーブが立ち、快適な川下りが楽しめる。
 釣り師の数については、本流同様、有名な場所であるため、シーズン中は釣り師のいなくなる笹濁り以上の増水時のみにしておいたほうがよいかと思われる。
 なお、上流部の川浦渓谷も下れるようだが、川幅狭く、瀬の続くゴルジュgorgeの溪相で、落差4〜5mの滝があったり、難易度は相当高いらしい。
河川名 区間 距離 平均水位 回送 釣り
シーズン
激しさ 流れ 水質 景観 水量 タイプ
激流 清流 大河
板取川 乙狩堰堤〜長良川出合い 約8km -0.9m(下洞戸) × × 4 7 10 8 3 43 98 35
水系名 木曾川
全長 53km
流域面積 313km2
水質ランキング順位(H14) −/166
・回送(○…電車、バスの利用可 △…徒歩でも可能 ×…車が必要)
・鮎釣りシーズン中(○…下れる △…多いが、何とか下れる ×…自粛)
【スタート地点とゴール地点】
  スタート地点は、上牧橋より右岸沿いに500mほど上流に進んだところにある、大型車の回転場。ここが乙狩堰堤の直下にあたる。この回転場は駐車は禁止であるため、クルマは数10m上流側にある駐車スペースに停める。
 ゴール地点は長良川との出合いを経てすぐの右岸側の川原。川原から上がると、県道81号線に繋がる小さな道が通っているので便利ではあるが、駐車スペースやキャンプ地などの観点から考えると、本流をさらに2kmほど下った美濃橋下の右岸側にある広大な川原をゴールに設定したほうがいいかもしれない(トイレあり)。

【アクセスと回送方法】
*電車の場合
 川沿いに電車は走っていないため、バスかタクシーでの移動になる。バスの場合、長良川鉄道美濃市駅から岐阜バス牧谷線を使い、面平で下車する。所要時間は約30分。本数は一時間に一本程度なので、時刻表は事前にチェック。帰りは、美濃橋まで下れば、左岸側にバス停がある。なお、バスのルートは板取川左岸沿いになるため、エントリーポイントは左岸側から探す(未確認)。
*クルマの場合
 東海北陸自動車道美濃ICで下り、国道156号線沿いに北上、新美濃橋を渡り、県道81号線を板取川沿いに走る。ホンダプリモの建物の手前にある橋(上牧橋)で左折して右岸沿いにクルマを500mほど走らせれば、目的地の乙狩堰堤下に到着。この区間はそれほど傾斜がないので、自転車での回送も比較的スムーズである。
乙狩堰堤〜長良川出合い
板取川データ
現在の水位…下洞戸観測所(国土交通省【川の防災情報】)
鮎釣りの解禁日…板取川(鮎釣りステーション)
文章の作成日 / 2004年5月30日
@プリモの瀬 *水量は下洞戸-47cm時(+40以上)
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1.5級。右岸側に向かって流れる。橋桁が流れを二つに分けている。ぶつからないよう注意。
その後、睦橋までの間に人工的に作られた置石や小堰堤があるが(平水時は浅くて下れない)、増水時はウェーブになっている。
乙狩堰堤の下から数100m続く長い2級の瀬。左手にホンダプリモの建物が見える。
中央に中州を作り、両岸に瀬が分かれている。右岸側がメインルート。支流乙狩川を加えた左分流との出合付近になると激しさを増す。出合い後は、本流が左岸側のテトラに直撃しているので、早めに右岸側のエディーに逃げること。
蕨生と書いて「わらび」と読む。二又に分かれ、緩やかに左にカーブする2級の瀬。その後、右にカーブする瀬を下ると蕨生大橋。
車道脇にある回転場から川にはスムーズに下ろせる。すぐ上に見えるのが乙狩堰堤。落差はそれほど大きくないが、石が敷き詰めてあるので越えるのは危険。なお、スタート地点は流れがあり、瀞場ではないので、要注意。
左手から片知川と出合ってすぐに始まる。右岸側には石切場(跡?)が見えるのでこの名で呼ばれる2級の瀬。平水時は各所に岩が露出するテクニカルな段々の瀬。増水時は最後の落ち込みに本流顔負けの大きなストッパーウェーブができ、2.5級にパワーアップ。
入り口が三つに分かれた瀬。左側二つ分がまず出合い、最後に右側と分流と出合う。増水時はいずれも通行可能と思うが、このときは真ん中を通る。2級の瀬。大きなウェーブが立ち、なかなか迫力がある。出合い後は流れが複雑になっているので注意。
蕨生大橋を過ぎてまもなく現れる、大きく左カーブを描く瀬。平水時は2級。増水時は大きなストッパーウェーブが立ち、2.5級にグレードアップ。
長瀬橋の直下にある堰堤。落ち込みの下にテトラが敷き詰められており、下るのはタブー。平水時は乗り越えて下ることができるが、水を被っている場合は、右岸側の水路にフネを通してポーテージできる。ただし途中で沈などすると取水口に引き込まれたり堰堤から落ちて危険なため、もっと手前からポテするほうが無難。
@プリモの瀬
新長瀬橋
縮尺:1/25,000
(地図上の4cmで実際の1km)
睦橋。この橋をくぐると再び中洲が
現れ、流れを二分しているが、増水
時はどちらでも下れる。
スタート地点
穴洞橋
城山橋
片知川
大きく左カーブを描く瀬。平水時は浅い1.5級のザラ瀬。増水時は2級にグレードアップ。流れが複雑なので油断は禁物。
平水時2級、増水時2.5級。左手の瓢麓苑という旅館?が目印。瀬の終わりが左岸側に直撃し、右に直角カーブを描いて流れる瀬。増水時はカーブの終わりに、左岸側にタコツボエディー、右岸側に大きな落ち込みを作っているので注意。
下橋。その向こうには和紙の里大橋
が見える。
ゴール地点
乙狩堰堤
長瀬橋
県道59号線
乙狩川
長良川
和紙の里大橋。2002年に架橋。
A上牧橋の瀬
B三又の瀬
C蕨生の瀬
D神洞の瀬 *水量は下洞戸-98cm時
E間倉石切場の瀬 *水量は下洞戸-98cm時
F瓢麓苑の瀬 *水量は下洞戸-47cm時
G長瀬の瀬 *水量は下洞戸-47cm時
蕨生大橋
和紙の里大橋
睦橋
下橋
上牧橋
H長瀬堰堤
A上牧橋の瀬
B三又の瀬
C蕨生の瀬
蕨生大橋。平水時はここからスタート(写真は-98cm時)。
D神洞の瀬
城山橋(写真は-98cm時)。
E間倉石切場
 の瀬
穴洞橋(写真は-98cm時)。
F瓢麓苑の瀬
G長瀬の瀬
長瀬橋と長瀬堰堤
(写真は-98cm時)。
新長瀬橋(写真は-98cm時)。
H長瀬堰堤 *水量は下洞戸-47cm時
本流との出合い後、数10m下ったところが上陸地点。ここで下りるのもよし。美濃橋まで漕ぐのもよし。ちなみに平水時は新長瀬橋より下はとても浅いので、かなりテクニカル。長瀬堰堤の上をゴール地点にするのもひとつの選択肢である。
市街地(美濃市)から15分程度の距離のところにこんなキレイな川が
流れているなんて、本当に驚き。
ラナも大はしゃぎ。
ちなみに、-98cm(下洞戸)だと城山橋付近ではこんな川相。
岩だらけで浅い箇所が多く、下りにくいが水は最高にキレイ。
こちらは、-47cm(下洞戸)時。障害物がほとんどなくなり各所にウェーブ、ストッパーが立つダウンリバーには快適な川相になるが、笹濁りで透明度は1m以下に落ちる。
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