ツーリングレポートを時系列で載せています。原則として、川を下る都度に更新されますが、たまにとっても遅れます。
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2005年8月11日(木)
50 支流チェックと仁淀川【夏休みin四国・一日目】(仁淀川1)
水位:0.03m(越知) 気温:31℃(高知) 天気:快晴
区間:宮ノ前公園〜鎌井田大橋 メンバー:Tetsuさん

 岩原に到着したのは午前3時10分前。走行距離のメーターは300km弱を指しています。
 所要時間は5時間弱でしたが、経済的な事情により高速道路をあまり使わず、淡路島の半分と四国すべてを下道で走った甲斐あって、ここまでの費用は \5,800で済みました。
 疲れていたのでシュラフを用意せず寝ましたが、寒い。

 今日から夏休み。どこに行こうかと悩んだ挙句、結局去年と同じ四国に行くことにしました。できれば下ったことのない川を下りたいということで、狙っていたのは四国三郎吉野川の支流群。具体的には、穴内川、立川川、汗見川です。
 これらの川はインターネット上ではほとんど情報が集まらなかったので、直接現場を検証し、自己のスキル、水量、釣り師の数などの面から航下の可否を判断し、もしダメなら別の場所に移動しようということにしました。
 
 起床したのは6時30分。あまり寝てないですが、サラリーマンの悲しい性でこの時間になると目が覚めるのだからしょうがない。同行のTetsuさんと合流する時間までにはまだ随分と余裕があるので、先に下見しに行くことにしました。
 まずは穴内川。道の駅大杉付近から川を覗いてみますが、水量が少なすぎて下れなさそう(観測所水位:1.73m)。ならば立川川と高知道沿いに北上しますが、これも水量が足りない(観測所水位:1.38m)。どちらも水質はかなり良いし、釣り師もこの時間に限っては見当たらなかったのですがね。残念。ただ、いずれもクリーク系なので、増水時は結構な流れになりそうです。ぱっと見の印象ですが、とくに穴内川のほうは相当ヤバくなりそう。
 この二つの川がこれでは汗見川は見るまでもないということで、別の場所に移動することにしましたが、さて、どこに行こう。

 10時にTetsuさんと合流し、協議の結果、仁淀川へ行くことにしました。四国地方は早明浦ダムの貯水率が14%程度という数値に象徴されるとおり、どうにも大渇水の模様。なのでまず支流系はアウトっぽい。よって水量豊富な本川に限られるのですが、時間的な面から見て大豊ICから比較的近いとなると、仁淀川がまあ妥当かなあと。

 途中、支流の上八川川(かみやかわがわ)沿いにクルマを走らせてみましたが、やっぱりここもダメ。諦めて去年のプットアウト地点の鎌井田大橋にクルマを置き、これまた去年と同じ宮ノ前公園へ。
 一目見て分かりましたが、ここも去年より水が少ない。後で調べると30cmほど少なかったのですが、何とか下れそうだと判断し、決行。暑いし、のんびり系の川ということでビールを飲みながら下ることにします。
 漕ぎ出したのは13時ごろ。水は温くて気持ちいいですが、水量が少ないせいか、どこも緑がかっていて、透明度は去年と比べるとイマイチでした。あの青みがかった美しい浅瀬はどこへやら。
 前半は瀞場が多く、睡眠不足かつ酔っ払いの身には堪えましたが、放水口より後は流れが出てきて快適に進み、16時前に鎌井田大橋に到着。釣り師は放水口を越えた辺りから少し出ましたが、比較的少なくて気兼ねなく下れました。

 クルマを回収後、一路大正町へ。明日は四万十川を下るためです。栗焼酎「ダバダ火振」の一升瓶を購入(\2,300)して、梼原川との出合い付近、熊野神社下にてキャンプ。近くでは火振り漁をやっていて、ダバダを飲むのにこれ以上ないシチュエーション。やたらでかい蚊がいて悩まされましたが、蚊取り線香を10本ほどつけて結界を張って凌いでいるうちに夜も更けて涼しくなると不思議なくらいに虫が減り、快適に眠れました。

 ・走行距離(累積):528km
 ・交通費(高速・ガソリン):\9,400-
 ・食費:\3,900-

立川川。高知道沿いに走ってます。

穴内川。これは幹線32号沿いに走ってます。

仁淀川の支流・上八川川。抜群にキレイでしたがここも残念ながら水がない。

仁淀川。この放水口を越えた辺りから流れが出てくる。

仁淀川の沈下橋。でかいです。

ゴールの鎌井田大橋付近の川原。キャンプしたら気持ちよさそう。
2005年8月7日(日)
49 ラナ沈没(長良川8)

水位:0.47m(稲成) 気温:34℃(美濃) 天気:快晴
区間:講話橋〜勝原橋
メンバー:カイチョー、Hさん、Fさん夫妻、ぬー坊さん夫妻、後輩1号、KROさん、Tetsuさん、7さん

 テント越しに突き刺さるような強い日射しで目が覚める。昨晩はまたもや宴会の途中で寝てしまったようです。足首周りがボコボコに刺されていて、えらい痒い。とくにくるぶしの周りがひどくて、サンダル擦れと相俟って、なんかの病気かと思うほどひどい状態になってます。刺された痕は小さなブツブツ状で、どうやら蚊によるものではないみたい。血の出るナガラ虫でもないみたいだし、何でしょ?

 朝から暑い。とにかく暑い。川下り開始までにまだ時間があるので、空いた時間でTetsuさんからもらったカーナビを装着してましたが、狭い車内では空気が篭るのでサウナ状態。そうこうしているうちに、KROさんと7さんが到着。7さんは先週の北山川に続き、二度目となります。今回は赤いフォースで下るようですが、この方、何艇持ってはるんや? 謎の多い人です…。

 今日はカヌマス会長とリンクスUに乗って下ります。会長と漕ぐのはリバベンで惨敗して以来およそ二ヶ月ぶり。来月、北山の大会があるので、それを見据えてのことです。ちなみに後輩1号さんも出場の予定でタッグの相手はニートのM君。コンビ名は「ニートとミート」らしいです。
 メンバーは、いつものメンバーに加え、以前ご一緒したHさん、Fさん、ぬー坊さんに加え、Fさんの嫁さんとぬー坊さんの嫁さん。嫁さん同伴かー。ファミリー割合が高くなったことに、自分の年齢を感じさせられました。総勢9艇での大所帯。

 人数が多いとずるずると時間が経ち、出発は12時に。
 昨日同様、川は濁って抹茶カラー。
 まずは一ノ瀬。プットイン地点ではロールが完璧で自信満々だったHさんが早くも沈脱。見事な泳力であっという間に左岸にたどり着くも、流れが強いため足が川底についても浅瀬の上を流され、痛そう。引き続き、Fさんの嫁さんもエディー沈。これはTetsuさんがレスキュー。
 今日のナガラは迫力があります。水量が昨日より増えてます。美濃橋でのキャンプ中は降らなかったのですが、上流部ではまとまって降ったようで、調べると夜中に稲成観測所で最大0.6mくらいまで上がってました。出発時点で0.47mでしたが、どうやらこの水位あたりがナガラらしい迫力が出るかどうかのボーダーラインのようですね。
 ネコタチは右岸ベタに寄るように指示し、全員クリアしましたが、次のネコタチ下ではFさんが沈。ここは増水するとかなり波が高くなるうえに形がよろしくないので要注意ですね。FさんはTetsuさんが早々にレスキュー。勇者、かなりレスキュー技術が向上していて、ここ最近のレベルアップぶりは凄まじい。ちなみに、地元のラフトカンパニーであるアースシップの方から聞いたのですが、このネコタチ下は地元ではリョウヅキと呼ばれるらしいですね。で、ネコタチはテラジというらしいです。

 ふれあいに到着。ここで休憩しようとフネを着岸させると、目の前でが腹を見せて泳いでいます。これはチャンスと捕まえると、なんと二匹セットになってました。どうやら友釣りでかかった後、糸が切れたようですね。オトリは虫の息でしたが、もう一匹の天然モノはまだ元気がわずかに残っています。とりあえずいただいておきました。
 休憩といっても疲れていないので、先週に引き続き、KROさんに名艇Xをお借りし、ロールの練習をしてみました。が、あれ? できなくなってます。先週のあの完璧なまでのロールは何だったのでしょう。

 どっかんの瀬ではこれまで好調であったクロさんがついに沈脱。最後の岩壁での出来事でしたから、惜しい。カヌマス会長と私の「シャレコウベ」組は難なく下ったつもりでしたが、メインのストッパー越えでフネが跳ねた際、背後で妙な音がしたので振り向くと、後ろにいたラナがポーンと緊急脱出のように弾かれて落水してしまってました。急いで救出を試みるも、ラナ、どっかんのホワイトウォーターに完全に飲み込まれ、沈んで見えなくなっています。水面下ではこの辺かな?とアタリをつけて右手を伸ばすと、幸いにもどんぴしゃの位置にアタマがぷかりと浮上。首輪を捕まえて、引き上げる。
 三又の瀬では初心者のFさんの嫁さんにぴったりくっついて下っていましたが、何度かフリップしそうになるたびにリーンやブレイスで堪えたりして、コースはめちゃくちゃでしたが見事下りきっていました。この方、バランス感覚が非常によいです。旦那顔負けです。


鮎拾いました。自宅でおいしくいただきました。家に着くまで結構時間があったのですごい臭いしてましたが…。

カヤックにてロール練習。先週のあの楽勝でできた体験は儚き夢と消えてしまいました。

どっかんの瀬に突入!

ラナが飛んでます…。

北山の大会出場予定の「ニートとミート」コンビ。

今日も名艇Xで下るKROさん。ポリ艇ではナガラ初めてとは思えないほどフツーに下ってました。

フォースで下る7さん。何がなんだか分からない写真ですが、この後見事にストッパーを乗り越えました。
2005年8月6日(土)
48 再びナガラフト(長良川7)

水位:0.39m(稲成) 気温:30℃(美濃) 天気:曇り
区間:ふれあい広場〜アースシップ メンバー:会社の同期

 さっぱり雨が降らなくなってはや1ヶ月。4日の時点でついに長良川の稲成観測所水位計の値は30cmを切り、いよいよ渇水かというところで、二日連続で夜間に雨が降り、何とか平水クラスまで持ち直しました。夕立か、それともスコールと呼ぶべきなのか、ここ数日は夜間にまとまって降るようです。去年は台風襲来で水量を稼いでいましたが、どんな形にせよ、雨が降るのは嬉しい限り。

 さて、今日は長良川を同期とラフトで漕ぎます。この川ではいつもアースシップさんにツアーをお願いしているのですが、今回は参加メンバーが7人でしかも同期だということで、アースシップさんからはラフトボート1艇と装備人数分をレンタルということで借り受け、私がガイドで下ることにしました。
 ツアーではなくレンタルということになると、その分コストが格安になりますが、事故発生時はすべて自己責任というハイリスクを負います。とはいえ、普段やってることと何ら変わらないし、慣れ親しんだ川ということで決行。
 ラフトガイドするのはよく考えたら久々で、去年の長良川以来約1年ぶりです。7人にラナまで乗せると相当重くて一人では全然漕げなくなってました。どっかんの瀬では乗員をバウに集めて単独でボートコントロールを試みたのですが、全然コントロールできず、意図に反してクルクル回りながらストッパーに突入。三叉の瀬でも入り口でスタックしてしまったし。
 昔は7人乗せて大歩危を漕いでいたのになー。衰えを感じさせられた一日でした。
 16時ごろに終了した時点で大雨が降り始める。大和町の母袋キャンプ場に向かう同期を見送った後、NKCやTetsuさん、後輩1号さんらがキャンプしている美濃橋へ。雨はただの夕立だったようで1時間ほどで止み、快適なキャンプを楽しめました。
 ちなみに余談ですが、同期のキャンプ場、ラフティングに続きこれも私が手配したのですが、粥川、自然園、373など近所のキャンプ場はどこもいっぱいで、6件めにしてラスト1棟が残っていてようやく確保できたのでした。ほとんど使ったことないので知らなかったのですが、この時期はキャンプ場ってすごいんですね。


同期のメンバー。

ラナも当然のごとく一緒に乗って下ってます。

瀞場ではほとんど飛び込んで泳いでました。
2005年7月31日(日)
47 今日も引き続き北山(北山川3)
水位:-m 気温:31℃(上北山) 天気:晴れのち曇り
区間:オトノリ〜田戸
メンバー:KROさん、Tetsuさん、7さん、後輩1号

 ふと目が覚めると周囲は真っ暗で、とても静か。否、遠くで獣の唸り声のような声が聞こえますが、おそらくあれはTetsuさんのイビキであろうと寝ぼけ眼ながらも推察する。
 タープ内で雑魚寝状態でした。どうやら酔いつぶれてたようです。
 昨晩は以前益田川を一緒に下ったSさんも合わせて、大いに盛り上がっていたのですが、私はいの一番に酔いつぶれ、そのまま寝てしまったようです。例によって記憶が断片的で、いまいち覚えていません。

 朝。よく寝たので昨日よりは調子が格段にいいが、とにかく暑い。みんな直射日光に当たらないよう、どんどん小さくなる日陰に合わせて移動しています。
 オトノリでだらだら時間を過ごしていると、Sさんが昨日一緒に下っていたというラフトの方々と会話する機会がありました。お一人は、去年、一昨年と北山の大会に出られていたらしく、私のことご存知でした(サファリは目立つので)。また別の方は、会社の同期が私の大学時代の友人らしく、その縁で私のことご存知でした。世の中は狭いものです。

 ダムの観光放水までにまだ時間があるのでポンプアップしていると、リンクスのバルブの調子がどうにもおかしい。いくら空気を入れてもシュウ〜って漏れるのです。色々といじくってみた結果、何とか漏れないようにはなりましたが、結構な年季モノだし、バルブのゴムやらバネやらがへたってしまっているのでしょうか。カギ裂きがようやく一段落したと思ったら今度はバルブ。年取るとあちこちガタガタですな。

 11時。筏の第一便が出発したので我々も出発の準備をする。それにしてもアタマがクラクラする。リンクス修理のため炎天下に長時間さらされ過ぎたようです。北山って、谷あいだから涼しいイメージがあるのですが、実は結構日差しが強いようです。気をつけないと。
 とはいえ昨日と違って体は順調に動くので、オトノリは無事クリア。KROさんは昨日に引き続き轟沈。二日連続で三段とも流されてました。あの瀬を二度も泳ぐなんて…。そこら辺の川ならもう、どこを流されても動じないような気がします。
 Sさんはスポットプレイに興じるのでここでお別れしました。

 水の色は深い緑色。不純物とか、溶けてる鉱物の量や種類と関係あるんでしょうけど、川の色ってバリエーション多いですよね。ここはダムの存在が大きな影響を及ぼしてそうですが、まあキレイといえる透明感を持ってます。白波の立たない、緩やかなウェーブの瀬では、鏡面のように輝いて美しいです。
 いつの間にやら日も翳り、今度は寒くなってきました。しかしおかげでクラクラはなくなり、後は快調。前回に引き続き、無沈で田戸まで辿り着きました。KROさんは途中下滝のあたりから沈のオンパレードでしたが、心折れることなく完漕。もう、いっぱしのカヤッカーと呼べるのではないかと思います。勇者に引き続き、見事転職成功ですね。

KROさん。昨日より今日のほうが泳ぐ回数が多かったです。

禁煙の流れはこの世界にも及んできて、このメンバーのうち川でタバコを吸うのはTetsuさんだけになってしまった。

あれ? このシーン以前もどこかで見たような…。

悪ラナ。
2005年7月30日(土)
46 ロールができた(北山川2)
水位:-m 気温:27℃(上北山) 天気:曇り
区間:オトノリ〜田戸
メンバー:KROさん、Tetsuさん、7さん、後輩1号

 空梅雨だと思ったら7月に入るや豪雨に見舞われる日が続き、洪水を危惧していると、かと思えば最近また雨がさっぱり降らなくなって、川は再び渇水状態。そこで今週は水量の安定(週末限定)している北山で漕ぐことにしました。

 メンバーはいつものKROさんとTetsuさんに、今回初めましての7さん。所持ダッキーが4艇を数える本格ダッキー派で、今日はAIREの名艇FORCE(フォース)での参加です。KROさんはポリ艇(名艇X)でのチャレンジ。私はラナを後輩1号さんのリンクスUに預け、前回(7月10日)同様サファリで漕ぐことといたしましたが、どうにもしっくりこない。
 しょっぱなが最大の瀬オトノリなので危惧していたら、最初の落ち込みでやっぱり沈してしまいました。三段流されるのはご勘弁と必死で右岸のエディーに入ろうと泳ぎ、ギリギリでエディキャッチ成功。その間、7さんがパドルを預かっててくれました。いやあ、いきなりお世話になって申し訳ない。
 続くKROさんも轟沈。こちらは三段すべて流されておりました。後輩1号さんはオトノリに苦手意識があるのか、最初はだいぶ怖がっておりましたが、二人の沈を見てなぜか余裕ができたらしい。フツーに下ってきました。Tetsuさんはまったく心配なし。切り込み隊長として先頭をガンガン下ってます。
 この沈で目が覚め、少しずつ体も動くようになり、後は順調にクリア。ポリ艇では北山二回目のKROさんも順調に漕がれてます。ちなみに、周りの皆さんが言うにはどうにも水量が少ない模様で、各瀬の形が微妙に異なるそうな。私はあまり感じませんでしたが…。サファリだと多少の水量の違いなんて関係なく、必死ですから。

 小松を過ぎ、放水口に到着。岩戸の瀬です。前回、トバヤンさんを轟沈せしめた強大な瀬です。それを想定して左岸チキンルートを選択しましたが、前回とぜんぜん違い、しょぼっちい瀬でした。放水口からの放水量が前回と比べて非常に少なかったためです。明日はメインルートを通ってみよう。

 小和田の瀬を過ぎてから、みんなでフネを交換して下りました。珍しく、全員が種類の違うフネに乗っていて、特徴のあるフネが多かったためです。
 KROさんのポリ艇に乗ってみました。ポリ艇に乗るのは久々なのでずっと気がつかなかったのですが、実はサファリより安定しているのですね。あと、もうひとつ気づかなかったことなのですが、実はロールができるようになってました。ずっと昔、カヤックに乗ってほんの少し練習した時期があったのですが、顔が濡れるのと鼻に水が入るのと耳に水が詰まるのが嫌いで、ロールも確率1割程度しかできなかったので挫折したという経緯があったのですが、その後何もしていないのになぜでしょうね?
 7さんのフォースにも乗ってみました。リンクスより圧倒的に操作性が高く、リーンも効きます。ワンデイツーリングなら総合力では最強かなー。
サファリはその安定性の皆無さのため、ぜんぜん人気がなかったです。個人的には超がつくお気に入りのフネなんですけどねえ。

7さんとフォース。この方も相当回数川を下ってはるらしいです。

ナイアガラ。このときはまだ体が重くて危なっかしい。

小和田の瀬。確かに大きかったけど、前回と比べると拍子抜けでした。

名艇Xはみんなから人気。

いっぽうで人気なかったのがこのサファリ。
2005年7月24日(日)
45 ヒグラシの鳴く時間に(保津川4)

水位:0.38m(保津峡) 気温:31℃(京都) 天気:快晴
区間:馬堀〜保津峡駅 メンバー:後輩1号

 学生時代と比べて下る回数が減った川の一つに保津川があります。最新刊の『カヌーライフ』49夏号でも紹介されていて、関西地区を代表するようなメインゲレンデなのですが、下らない理由はカンタンで、キレイではないから。
 で、なぜそんな川に今日ここにいるかといえば、土曜日夕方に東京出張から帰ってきて、そのまま神戸で大学院の同窓会に出席してしこたま酔い、動けるようになったのが昼を過ぎてからだったためです。

 この川、とかく枚方の自宅から近いのです。京都縦貫道を使えば、1時間かかりません。奈良吉野の半分の行程で済むので、今日みたいな時間のないときはうってつけの川なのです。
 しかも、各地は再び渇水の相を呈してきているというのに、なぜかまだ水があります。水量が多いせいか、透明度は保津川の中では比較的まだマシなほうでした。川に手をつけると、温い。馬堀のプットイン地点では、どこから集まってきたんだろうというくらいに老若男女を問わず、たくさんの人たちが川で泳いでいました。
 漕ぎ出すと、やたら魚影が濃いのに気付く。至るところで小魚が群れており、カヌーが近付くと急いで逃げるのが見えます。
 保津峡に入ると、誰もいなくなりました。静か。どこか物悲しい感じがするヒグラシの鳴き声が渓谷をコダマしているのを除けば、ですが、その鳴き声も涼しげで、耳に心地よい。出発したのは16時ごろでしたが、この時間にもなると遊船も通らないので、背後に気を配る必要もありません。
 意外といいです、保津川。夏の夕方はお奨めです。

 到着は17時半ごろ。保津峡駅〜馬堀駅間を電車で回送し、クルマを回収。保津峡駅から嵐山に抜ける道を通って帰りましたが、この時間だと渋滞とは無縁。帰りの所要時間も一時間足らずでした。


保津峡に入ると、一気に静かに。

小鮎の滝。これくらいの水位だと落差が大きくて面白い。

大高瀬。最近もタクローの瀬と呼ばれてるのでしょうか。
2005年7月18日(月)
44 最終日はやっぱり【四国遠征・三日目】(吉野川・大歩危1)

水位:0.58m(大豊) 気温:30℃(池田) 天気:晴れ
区間:豊永〜岩原 メンバー:後輩1号

 四国遠征最後の地はやはりここしかないでしょう。ということでやってきましたのは四国三郎吉野川。言わずもがな、全国トップクラスの激流である大歩危・小歩危で有名な川です。
 今日はまず早明浦ダムを見学して、ダム直下に注ぐ支流の汗見川を遡って物色したかったのですが、帰りの時間を考えると厳しいのでまたの機会にすることにしました。

 下るコースですが、小歩危はまだ自信が持てませんので却下。現時点のレベルで下るには、ラナにはお留守番してもらって、スキルの高い人に同行してもらわないと厳しいです。何とか今年中に一度チャレンジしてみたいのですが、予定は未定。
 というわけで去年に引き続き今年も大歩危を下ることにしたのですが、コースはやはり時間的な問題で岩原までのショートカットコースに設定しました。約5km程度の距離となります。
 川の水のカラーは那賀川と同じ、抹茶色。上流にダムのある川はだいたい同じですな。確か去年行ったときも抹茶色だったような気がします。いつもはキレイな川なんですけどねえ。
 水位は平水レベル。去年下ったときに比べると40cmも低いので気持ち的にはずいぶんと私は楽なのですが、ダッキーでは初めてとなる後輩1号さんは緊張で胃が痛いようです。

 10時前に出発。しょっぱなは豊永の瀬。去年は下りながらごめんなさいと言うほどパワーに翻弄されまくりでしたが、今日の水位なら充分にコントロール可能です。後輩1号さんもこれならいけると思ったか、豊永の瀬を下ってからは少し余裕が出てきたようです。
 豊永の瀬の下でフェリーの練習をやってみましたが、この水位であれば、パワーはリバベン時の水上(3.8m)のほうがありましすね。
 このコース最大の難所、三段の瀬は念のため下見。後輩1号さんに通過コースを説明して、航下。意外と難なく突破。これで安心したのか、彼女、天狗になっております。
 去年沈した岩原の瀬も難なくクリアし、プットアウト地点の岩原に到着したのは11時前。
 予想していたよりもあっさりと終わってしまいましたが、乗っていたリンクスU、フロアをよく見ると以前修復した接着部分が剥がれてしまっていました。苦労して圧着したのに…。粘着力って落ちるのかな? とりあえず応急処置だけして、帰ることにしました。
 帰りは脇町ICから下道を走ってみましたが、吉野川沿いの道、信号がないので実は高速ばりに速いことに気付きました。これから下道使えば四国に行ける回数も増やせそうです。

 いやー、四国はやっぱ最高でした。とくに今回訪れた徳島・高知には全国でもトップクラスの水質の川がごろごろ転がってますし、歩危、鷲敷のようなパワーのある川もある。行くまでが大変ですが、行ってみると天国のようです。また近いうちに再訪したいです。


スタート地点はラフトで相変わらずの賑わいぶり。

豊永の瀬。

ラナは今日も元気に飛び込んで泳いでました。

三段の瀬。

小歩危の最難所・曲戸の瀬。いつか下れる日がくるのでしょうか。
2005年7月17日(日)
43 徳島・高知の二級河川めぐり【四国遠征・二日目】(海部川1)

水位:-m 気温:30℃(日和佐) 天気:曇り
区間:皆ノ瀬橋〜神野橋 メンバー:後輩1号

 今日もいい天気。今週アタマには週末は雨と聞いていたのですが、いい意味で裏切られたようです。
 テントを張っていた野外センターから川口ダムまで戻り、支流・赤松川沿いに遡上。赤松トンネルを抜けるとそこは日和佐でした。分水嶺を越え、幹線の国道55号に合流した後は太平洋沿いに南下。やがて、日和佐川の河口付近に到着。
 日和佐といえば、ツーリングカヌーの草分け的存在である野田知佑さんが住まわれている地として有名です(この業界だけですが)。また、今年のBe-PALの6月号でしたか、「川ガキの棲む川」特集にて全国屈指の清流として紹介されていたこともあって一度目にしたかったこともあり、ではキャンプ地から近いし行ってみようと。
 下れそうな区間を物色しながら川沿いに上流へと遡っていくと、平戸地区付近に沈下橋を発見。川に下りてみました。
 水質は、噂に違わぬ最高レベル。川に入ると、ヨシノボリがわっと飛び散って岩陰に隠れるのが見えます。他にも魚がたくさん。鮎もいそうですが、なぜか釣り師は見当たりません。ただ、下るには少し水量が足りないようで、ここを下るのは今回は諦めました。

 再び55号線沿いに南下。次に訪れたのは海部川。全長36.3km、流域面積206km2の比較的小さな二級河川ですが、2003年に徳島文理大が水質検査を実施した際に、あの四国一の清流として有名な穴吹川よりキレイ(有機物が少ない)だという結果が出たそうです。なんと河口近くでも市販の飲料水レベルの水質らしい。つまり、すくって飲めるのです。もともと周辺に民家が少ないことも原因としてありますが、海南町が町を挙げてこの清流を守ろうと取り組んでいるところも大きいようです。清流保全条例なんてものまであります(詳細はこちら)。

 鮎で有名な川なので、釣り師が多ければ遠慮しようと思いつつ川沿いにクルマを走らせていましたが、案外少ない。後で聞いた話では、今年は鮎が少ないようで、したがって釣り師も少ないようです。水量は下るに充分。もう、下るしかないでしょう。
 しかしこの川、カヌーツーリングに関する情報がありません。あの「日本の川地図101」にも載っていません。よって、下れそうなコースを自分で判断して探すことになります。この作業、時間はかかるけど結構楽しいんですよね。
 道路の脇にサーフボードを載せたクルマが停まっていて、その下では泳いだり潜ったりしているのが見えます。中にはプロっぽい人が、ウェットスーツを着込んでヤスで突いたり、短い竿でポイント釣りしているのもいました。やはりキレイな川には人が集まるものなのですね。
 何度か往復した結果、プットインは皆ノ橋、プットアウトは神野橋に設定しました。距離は約7km。比較的流れがあり、あと川幅があるので竿を避けられると判断したためです。鮎釣り師は10人弱。
 ちなみに、皆ノ橋より上流のほうが面白そうでしたが、水深、川幅共になく、竿を避けられないと考えたため今回は却下。さらに上流まで見てみましたが、クリーク相で、増水するとかなりヤバそうな雰囲気が漂っています。去年下った蓮川ダム上流みたいな感じ。

 例によって回送は折りたたみのチャリで実施。スタートできたのは13:00ごろで、到着は15:00ごろ。かかった時間は2時間程度でした。
 川の上から見たとおりの抜群の透明度で、5m以上ある淵でも底までハッキリと見渡せます。川床には、6月までの渇水の影響か、ここまで減水していたんだな、と思われるラインまでコケが生えていて茶色っぽくなっており、明確に色が分かれているのが印象的でした。
 海部橋までの前半部は崖に囲まれ、その合間を浅い瀬が延々と続くといった川相で、根尾東谷川をもう少し大きくした感じです。後半は川幅が広がり、瀞場と瀬が交互に現れる川相に変化します。川原がとても広く大きいのが特徴的ですね。水は最後まで劣化することなくキレイ。プットアウト地点の神野橋には堰堤があるのですが、そこから迸る水が青白く透き通っているのがとても美しい。
 ちなみに後輩1号さんはこういう清流タイプの川を下るのは初めてだったらしく、いたく感動しておりました。まあ、アウトドアが好きな人でこの川見て感動しない人はいないでしょう。それほど素晴らしい川でした。

 下り終わった後は、再び上流部へクルマを走らせ、源流部の支流に、「轟の滝」と呼ばれる瀑布があるのですが、それを見に行きました。滝に至るまでの流れは、こりゃ人間では下るのはムリだなと思われるクリーク。フネの通る間もない大岩のスキマから滝となって流れ、しかも鉄筋やらログやらが至るところに引っかかってます。
 滝は、圧巻でした。この水量でこの落差を持つ滝を見たのははじめてかも。山の持つ強さ、荘厳さに打ちのめされたような気分になります。
 ちなみにこの滝、四国一の大滝で日本の滝百選に選定されており、この「本滝」以外にも上流部に6つの滝が連続して続いているそうです。

 滝を堪能した後は、海部川を後にして再び南下。
 高知入りした最初の町、東洋町では野根川という川を発見。海部川と同等クラスの水質を持っている清流です。川相も海部川と似た感じなのですが、下るには水量が若干足りないという感じ。あと、堰堤も多かったです。車道から見えない箇所が多く、時間的にも余裕ができなかったので全容を掴むには至りませんでしたが、またゆっくり物色してみたい川です。
 次は奈半利川をチェック。この川、「日本の川地図101」に掲載されていて、地図の至るところに「3」とついた瀬のマークがあり、かなり期待していたのですが、いざ眺めてみると平鍋ダムによって水量が激減しており、残念ながら下れる水量ではありませんでした。ちなみにダムの水が戻ってくるのは河口から10km付近で、その下は特に大きな瀬もなく、水質も濁っていて面白くなさそうなので今回下る候補から除外。
 さらに、安田川もチェックしてみました。この川も件のBe-PALで紹介されてまして、海部川に負けじ劣らじの清流。ただし、ここも下るには若干水量が足りないですかね。
 いずれにせよ、全国でもトップクラス間違いなしの海部川クラスの川が、このエリアにはごろごろ転がっているのがすごい。そして、出会うのはサーフボード積んだクルマばかりで、カヤックやファルトを積んだクルマにはついぞ一台も出会わなかったのもすごい。ツーリング系のパドラーには桃源郷のような地ですのに、どうして誰もいないんでしょうね?

 さて、その後は高知市内で鰹のタタキを食べて、高知ICから大豊ICまで移動。三連休のラストは四国三郎吉野川を下る予定です。


日和佐川の沈下橋。日本の風物詩です。

那賀川のご近所ですが、那賀川とは対照的です。

しかし下るにはちょっと水量が足りないかなという感じ。

ZZZ。移動中のラナ。

海部川。これです。この清流。これぞ四国の川ですね。

後半部も全体的に流れがあるので楽チンです。

深みは淡いブルーです。

神野橋から見た堰堤。迸る水が青白い。

轟九十九滝の地図。見に行ったのは一番下の本滝。

周辺一帯水飛沫が舞っていて、写真がボケ気味。
2005年7月16日(土)
42 ちょうど一年ぶりに【四国遠征・一日目】(那賀川1)

水位:-0.47m 気温:31℃(日和佐) 天気:晴れ
区間:川口ダム〜野外活動センター メンバー:後輩1号

 道が混んでいる。
 なんで四国くんだりまで来て渋滞にハマならけりゃならんのだと怒るも、渋滞の原因はどうにもやたらと多い県外ナンバーのクルマにありそうです。つまり真に怒るべきは徳島県民ですね。
 とはいっても耐えられるものでもないので、勝浦川を渡ったところで右折し、16号から22号を経由して那賀川に出る。そして川沿いに遡上。鷲敷町を過ぎ、相生町に入ったところでお昼になったので、今日の昼食を買出しに。入ったスーパーでは弁当が売ってなかったので、アジの酢の物という一風変わったメニューでした。喉が渇く。

 今日下るのは那賀川です。去年のちょうどこの三連休に初めて下り、また下りたいなと常々思っていた川です。しかし、四国に行くには金がかかること、また、明石海峡大橋のおかげで近くなったとはいえ、そこに至るまでの阪神間の渋滞が阻害要因となり、結局一年が過ぎてしまったのでした。

 川の色は抹茶色。
 おそらく7月初旬の豪雨の影響が残っているのでしょう。はじめ、増水してんの〜!? と思い込み、こりゃ下れんなと思ってましたが、落ち着いて見ると去年とほぼ同じ水量の模様です。

 川口ダム直下に注ぐ支流・赤松川からプットイン。吊り橋を渡って川に下りる道へ向かうと、上流の瀞場で子供が3人ほど楽しそうに泳いでいるのが見えました。いい眺めです。
 出発は15時半。今回、一緒に下るのが後輩1号さんだけで、クルマが一台しかないため回送がチャリとなり、時間がかかったためです。プットアウトは青少年野外センターの川原に設定しました.。距離は車道でだいたい9.5km。チャリを漕ぐと久々に下半身使うな〜という感じで太腿が張ってツラい。そういや最近、チャリで回送ってめっきりなくなったもんなあ。

 さてこの川、最初の難所にタツミの瀬というのがあります。ここから5km程度の区間はやたら瀞場が長く、後輩1号さんなどかなり不満を口にしておられましたが、個人的にはそれでもこのタツミの瀬は下りたいですね。岩がらみで、落差、ストッパーウェーブが大きい。こういう瀬、好きなのです。
 その次の大きな瀬は、梁橋の手前にあるタキの瀬。ここはコースは素直なのですが、瀬のラストに控えるストッパーが迫力満点で、後輩1号さんは半身沈み込んでました。
 そこからは川に流れが出てきて、緩やかな瀬が断続的に続く川相になり快適に下れるようになりました。ペースも上がり、ちょっと気にかかっていた日没までに間に合わせるという目標も達成できそうです。
 ゴールに近い、細淵橋が見えてきたところに川の流れが右を向いて落ちる箇所があります。これが今回のコースで最後の難所、轟の瀬。これまた強力なストッパーを何とか乗り越え、無事に野外センターに到着。時間は、17時半でした。
 その後は川口ダム沿いにある「もみじ川温泉」(500円)で疲れを癒し、野外センターの川原でキャンプ。ここ、コンクリで駐車場や川まで降りる道が整備されていて、虫が少なさそうということで選択したのですが、空しくも大外れ。ボコボコに刺されてしまいました。

 さてさて、明日はどこに行きましょうかね。下流の鷲敷ラインでもいいし、一気に吉野川まで行くのもいいし、徳島、高知のマイナーな川を物色するのも楽しそうだし…。


支流赤松川と本流那賀川の水質の違いがよく分かる。ダムのある川はだいたいこんな感じで濁ってます。

回送中に国道から見たタツミの瀬。

下流から見たタツミの瀬。

タツミの瀬が過ぎるとしばらく瀞場。ラナは延々と泳いでました。

タキの瀬のストッパー。真っ白です。

轟の瀬。ここも大きなストッパーウェーブが立っている。
2005年7月10日(日)
41 無沈達成!(北山川1)

水位:-m 気温:23℃(上北山) 天気:曇りのち雨
区間:オトノリ〜田戸
メンバー:神大&関学探検部、KROさん、Tetsuさん、トバヤンさん

 朝9時過ぎ、オトノリの駐車場に到着。
 昨日いた長良川から、なんと400km近くの行程でした。
 ラフトが終わった直後から豪雨となり、このペースだと水位が1mを越えて下れなくなりそうだからどうしようかな〜と考えたところ、探検部の後輩やKROさんらが北山に行ってることを思い出し、北山なら雨でも増水の心配ないし、じゃあ日曜日は北山を下ろうかと決めてしまったのでした。
 移動は、大変でした。
 途中で道間違えて伊勢まで行ったりしましたし。KYOKOさんに、私やったらそんなムダなことはしませんわ〜と言われましたが、まったくもってその通り。

 探検部の後輩らラフト組と合流。一緒に下ることにしました。
 今日もフネはサファリです。今年初の北山で、去年の大会以来、およそ一年ぶりとなるのでさすがに緊張します。しかも、目の前でコマーシャルラフトがラップしてるし。
 ラフトに挟まれるようにして、オトノリを航下。三段目がちょっと怪しかったけれど、無事に下れました。ナイアガラは形が変わったのか、右岸側に流れがバラけているようで、落ち込んだ後に右岸側から流れが入り、下りにくくなっています。その後の杓子の瀬では二段めのストッパーでぐらりと来ましたが、うまく左手が出てブレイスでリカバリー。これで小松までの区間は無沈確定です。
 杓子の瀬から後は学生どもがダッキーに興味を示していたので交代。私は久々にラフトに乗ってみました。やっぱりでかい。そして重い。
 小松に到着。KROさん、Tetsuさん、トバヤンさんとは一応別行動ながらここまでほぼ同じようなペースでしたが、我々がペースダウンしたため、先に行ってしまいました。

  ここから先の田戸までの区間、サファリで下るのは初めてです。放水口に至ると、昨日の雨の影響でこれまた豪快に放水されていて、一気に水量が増加。この直下にある岩戸の瀬(下滝)はヤバそうだということで下見することにしました。学生たちラフト組は、レンタカーを20時までに返さなければならないため、先に行ってしまいました。
 川幅が広いのでチキンなコースが選べそうとはいえ、とにかく瀬が長いのでしょっぱなで沈するとかなりツライ。比較的穏やかな左岸側を慎重に下り、途中から中央に寄せて本流のウェーブに乗って、何とか漕破。水量が多いので結構なパワーでした。後輩1号さんも私の後をトレースしてクリア。

 次の小和田の瀬は避けようがないからヤバいな〜、なんて考えていたら、前方に先行していたダッキー組を発見。柄にもなく手を振ってらっしゃるので、振り返そうかと考えていたら、どうにも様子が違う。聞けばトバヤンさんがさっきの下滝で沈してしまい、その際にパドルを流失してしまったとのこと。
 ここでは陸へのエスケイプは不可能。したがってトバヤンさんは誰かのフネに便乗し、トバヤンさんのフネは誰かが牽引するのが対応策なのですが、KROさん、Tetsuさん共にシングル艇であるため、後輩1号さんの乗るタンデム艇・リンクスUを待っていたのでした。
 計画通り、リンクスUの前にトバヤンさんが乗り、トバヤンさんのフネはTetsuさんが牽引して先に進むことに。トバヤンさん、パドルがないので何か観光客みたいになってます。
 我々と合流できたのも運なら、パドルが見つかるのも運。流失したパドル、しばらく漕いでたらなんと見つかったんですね。トバヤンさん、すごい強運の持ち主です。

 トバヤンさんが再びパドルを握り、再出発。
 やがて流れが速くなり、右岸側から美しい流れ込みが見える地点に至ったところでハイウェーブが断続的に出現。
 いよいよ来た。小和田の瀬です。
 この瀬、長良川のどっかんの瀬と同タイプ。メインのストッパーをいかに乗り越えるかがキーになりそうです。
 ストッパーを目の前に、体勢を整え、加速をつけて突入。
 気持ち左岸側へ突き刺さる。
 …抜けた。本流を外れて、左岸のエディーに入ってしまいましたが、無事乗り越えたのです。素直に嬉しかったです。これで無沈達成。

 田戸までの残りの区間は緩やかな流れのみ。落ち着いて周囲に目をやると、昨日の雨の影響で、至るところで流れ込みが滝となって勢いよく注いでいます。周囲が断崖で落差が大きいので、支流のほとんどは滝状で注ぎ込まれるのです。
 これがまたえもいわれぬ美しさ。神秘の世界ですね。
 まるで神様が与えてくれたプレゼントのようでした。 


オトノリ。ラフトの後ろについて下りました。

岩戸の瀬。増水しており、そこかしこにビッグウェーブが。

パドルを流失したトバヤンさんは後輩1号さんのリンクスUに乗って下ります。フネはTetsuさんが牽引。

パドル発見時のトバヤンさん。泣いてます(笑)。

小和田の瀬のストッパー。Tetsuさんが飛んでます。

小和田の瀬以降は緩やかな流れに。周囲はまさに世界遺産にふさわしい秘境の地。

今日はとにかくそこかしこから滝が注いでいました。
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