ツーリングレポート(覚え書き)
ツーリングレポートを時系列で載せています。原則として、川を下る都度に更新されますが、たまにとっても遅れます。
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2005年5月22日(日)
30 リバベン直前練習(益田川4)

水位:1.05m(上呂) 気温:15℃(金山) 天気:雨
区間:帯雲橋〜焼石
メンバー:Tetsuさん、後輩1号、カイチョー、王子、Iさん、Mさん

 夜半より雨。晴れ男全開の王子がいるのに珍しい。小雨のまま朝9:00になり、NKCメンバーのIさん、M君が合流。このうちのどちらかが強力な雨男…?なんて思ったりして。
 ちなみに、今日は地元の雑誌社がNKCを取材したいとかでNKCの皆さんは長良川に集結しているそうな。二人ともそんな状況であえて益田川に来るというのだから、なかなかアウトローな感じがして好感が持てました。
 Iさんはヘルメットに貼られた会社のロゴステッカーが印象的。お恥ずかしい限りですが、私にはそんな愛社精神は皆無です…。
 もう一人、M君は中国遠征から帰ってきて初のダウンリバー。何と中国でもカヤックでダウンリバーしていたそうです。王子の好きなタイプの大人しい性格の持ち主ですが、意外とツワモノです。

 スタートは今日はメンバーが多いので駐車スペースの関係で帯雲橋から。カヌマス会長とリンクスに乗り込み、早速練習を開始。
 二人乗りは、自転車に例えるなら、変速でいう「軽 中 速」のうち「速」の感じ。重いので初速は遅いのですが、一度トップスピードに乗るとかなり速いです。昨日一人で乗っていたのと明らかに違うのは、トップスピード時にコントロールしきれないということでした。速くて判断が遅れがちなうえに、重いのでフネが回らない。判断遅れは慣れの問題なので練習で克服できそうですが、重さをパワーで克服するのは短期間では至難の業なので、ここはバウコントロールをカヌマス会長自らの判断でやってもらうことにしました。これまでは私が司令塔で、カヌマス会長は前漕ぎに徹するいわば動力として役割を分担していたのですが、それを止めるということです。
 息が合わないとムチャクチャになりそうなこの方法。しかし、実際にやってみると、それぞれが選択するコースはかなり近いことが分かりました。考えてみれば、レースでは最も効率的なコースを通るわけですから、自ずと選択肢は限られてくるわけです。どうしても出てくる小さなズレは後ろから私が随時指示して修正。この結果、スウィープなど方向修正に取られる時間が減ったので、効率的になったと思います。もっと早くこの方法に切り替えときゃあよかった。

 他のメンバーは寒いとか瀞場がしんどいとかでかなりつらそう。元気なのはTetsuさんだけでしたが、そのTetsuさん、釣鐘の橋桁の瀬にて勢い余ってラップ。現場は見ていないのですが、あのリンクスが「くの字」に曲がってあわやバースト?というくらい水圧を受けていたらしいです。後から聞くと、ここまでの事態に陥ったのは、どうも乗せてもらっていたラナが原因だとか…。どうもすいませんです。

 益田川はこの水位だと瀞場がかなり長い。みんな必死で漕いで漕いで、ようやくゴールの焼石に到着。出発時点ではなかった「焼石ウェーブ」が発電放水の影響で、できていました! 早速、リンクスで乗ろうと試みるも、あれ?落差が昨日より大きい? と思うやリーンをかける間もなくフリップ。二人だと一度バランスを崩すとリカバリーしにくいのも特徴ですな。来週の大会はかなりのハイウォーター下で開催されることが予想されるので、気をつけなければ…。
 ちなみに後続のメンバーは皆、避けて下ってましたが、Tetsuさんのみ果敢に挑んでラナ共々沈。また勇者レベルを上げてました。


多忙を極め「囚人以下」の生活を送る王子。川ばかり行っている私より出世することが目標だとか。

今回初めましてのIさん。NZで滝落ちの経験ありというこれまたえらい人でした。

同じくM君。ポーカーフェイスが印象的。クルマの運転は意外に超安全運転でした。

後輩1号さん。岩やらフネやらあちこち周りにぶつかりながら下るという、ある意味難しい下り方をしてました。

テクニカルなコースを突き進んでいますが、よく考えたら大会は超ハイウォーター下で行われるのでした。
2005年5月21日(土)
29 またまた益田(益田川3)

水位:1.05m(上呂) 気温:24℃ 天気:晴れのち曇り
区間:河鹿橋〜焼石 メンバー:Tetsuさん、後輩1号

 今日も中山七里へ。小坂に訪れていることも合わせると飛騨方面は今年早くも4回目となります。先々週に引き続きカヌマス会長とリバベンに向けた練習を行う予定でしたが、会長は名古屋にて草野球に勤しんでいるため、一人での練習です。
 先々週の保津川にてポンプを二つとも紛失してしまったため、今回はアキレスのフットポンプを持参。が、イマイチ入らないのでTetsuさんのを借りてポンピングしました。Tetsuさんのポンプ、先っちょに水道ホースを使ってましたがこれがよく入る。早速自分のポンプにも適用しようと思いましたが、リバベンまでに間に合うかなあ…?

 スタート地点の河鹿橋を発ったのは13:45ごろ。天気は雲一つない快晴で、暑いくらいでしたが、川に浮かぶとまだ肌寒い。水がまだまだ冷たいのです。しかし、前はとくに気にならなかったのですが、このへんの水、よく見ると小さいクズみたいなのがたくさん浮かんで濁ってるわ、底にはヘドロが溜まっているわで結構汚い。10点満点中 5点くらいです。それが釣鐘付近まで下るとびっくりするくらいキレイになって、8点くらいまで上昇。とても不思議です。支流のおかげかな?
 基本はのらりくらりとダウンリバーですが、たまに練習らしいこともして、岩の裏にバウラダーで回り込んでみるなんてことをやってました。が、ここ一週間体調を崩していることもあって、あまり積極的に動けずじまい。後輩1号さんも長い瀞場を漕ぐのは久々だったこともあって、かなりお疲れの模様。元気なのはTetsuさんと、ラナくらいでした(笑)。

 途中で昼食タイムを取ったこともあって意外と時間がかかり、ゴールの焼石に到着した時には17:20になっていました。ゴールに着くと、赤いX-TRAILが待ち構えていました。実はカヌマス会長、草野球を終えてからこちらに向かい、17時ごろに焼石に到着していたのです。
 で、曰く、今から漕ごうって。
 …さすがにみんな疲れていたし、何より体が冷えて寒い。一刻も早く着替えたかったので丁重に辞退いたしましたが、カヌマス会長、それならせめて川原で見守っていて欲しいと。そう嘆願されては仕方なく、着替えないまま川原で見学することに。
 焼石付近は、発電放水時に大きなウェーブがところどころできます。会長はそのうちの急角度のウェーブホール「焼石ウェーブ」にて、新艇FUNでスピンやら何やら果敢に試してましたが、疲れた我々はへたり込んだり寝転がったりでまったく応援する気なし。
 会長には結局、30分ほどで切り上げてもらい、冷えた体を温めるために日本三大名泉の一つとして誉れ高い下呂温泉へ直行。
 入浴したのは、「クアガーデン」という川原沿いにある温泉です。ちなみに日帰りで入れる温泉は下呂広しといへども三つしかないらしいですね。日本三大名泉というから、日帰りでも訪れる客も多いだろうに、意外とケチくさいですな。

 焼石に戻ると、待たされて不機嫌な王子がいました。この日の夜は王子も含めて5人で談笑。かなり疲れていたのですぐに寝るはずが、結局24時を回ってしまってました。


不動橋の瀬。二人乗り用にシートを後ろにセットしたので常時ウイリー状態。

水が少ないなりに迫力があって面白いです。瀞場も多いけど。

焼石ウェーブ(勝手に命名)で新艇FUNでロデオプレイに勤しむ会長。

カヌマス会長の応援部隊。まるで興味なしの図。

王子は今日もご機嫌でした。
2005年5月8日(日)
28 リバベン練習2(保津川3)

水位:0.84m(保津峡) 気温:22℃(京都) 天気:曇り
区間:馬堀〜保津峡駅
メンバー:大王 カイチョー 後輩1号 探検部の後輩*6

 ダブルアクションポンプを紛失してしまいました
 昨日、スタート地点の鵜川との出合い付近に置いていたのですが、朝見たらなくなってました(*もしどこかで見かけられた方がいらっしゃいましたら連絡ください。黄色。「ぱどる」より購入したものです)。昨日はフットポンプを流してしまったので、これでポンプアップすることができなくなってしまいました。
 今朝合流予定のラフト組が来る前に一本漕ごうかと考えていましたが、仕方なく彼らを待つことに。が、昨日の二人に引き続き、彼らもやはり遅刻。スタートは昼近くにずれ込んでしまいました。

 実は、昨晩遅くから大王が久々に合流してまして、彼は王子から買わされた買い取った名艇エックス(一世代前のロデオ艇)で下ると宣言。昨日より随分水は引いてはいますが、まだ増水レベル。完全な初心者なのに、大丈夫なんかな〜。
 カヌマス会長と賭けをし、彼はゴールまでに7沈、私は6沈を予想してましたが、二人とも甘かったことをすぐに思い知らされました。
 大王、いざ漕ぎ始めると、バランス取るのがやっとで、方向転換もままならず、初めの大きな瀬である三段の瀬(金岐の瀬)までにすでに4回も沈。
 賞賛に値するのは気持ちは折れていなかったこと。されど大分体力を消耗してしまったので、ボートは三段の瀬に置き、大王は学生たちが乗るラフトに移ってもらいました。パドルは2ピースのダブルブレードの片割れを使ってもらうように指示。大王、中には一回り年齢の離れている後輩もいたらしいですが、なぜかうまく溶け込んでいて、違和感をまったく感じさせませんでした。
 ちなみに、タクローの瀬では昨日と同様、ラフト組の何人かが流されてました。そんなにコケやすい瀬とは思わないのですが、この瀬、鬼門なんかなあ。後輩1号の操るリンクスTは今度は無事に突破。彼女曰く、昨日の沈はラナのせいとのだったことですが、果たして真偽のほどは…?

 結局、終わってみれば16時。あまり効率的に練習できたとは言いがたい二日間でしたが、前回の長良川WWFとの状況に比べると、一緒にフネに乗れているだけでも御の字と思わなければ…。
 次回は22日に益田川で練習の予定です。引き続き、バウラダーの練習を中心にいきたいところですが、持久力強化はどうやって取り組もうかなあ。


NKCカイチョーによるカヤック講習会。なぜかラナ乱入。

ロールの練習もやってましたが、道のりは険しそうです。だって大王、中国行くし。

小鮎の滝。昨日よりは劣りますが、迫力充分。

新入生も含めて、皆さん楽しんでおられたようでよかったです。水量多くてラッキーでしたね。
2005年5月7日(土)
27 リバベン練習1(保津川2)

水位:1.11m(保津峡) 気温:19℃(京都) 天気:曇り
区間:馬堀〜保津峡駅
メンバー:カイチョー 後輩1号 探検部の後輩*2

 5月末に群馬は水上で開催されるリバベン(日本リバーベンチャー選手権大会)・ダッキー部門にカヌマス会長とコンビを組んで出場しようかという話になり、今日はその練習を京都は保津川で行いました。
 この川、臭いので個人的にはあまり好きではないのですが、前日の雨で保津峡は100cmを超すハイウォーターに。濁流と化していましたが、幸いにも臭いは消えておりました。

 探検部の後輩2名がダッキーで下りたいとやってきたので、彼らをアキレス艇に乗せ、後輩1号とラナはリンクスTに乗り、合計3艇での出発。
 早速エディーを取る練習をしようと、岩の裏に回りこんでバウラダーでエディーキャッチするつもりが、岩に乗り上げてしまい、いきなりフリップ。ありえないです。やはり二人では感覚が全然違いますな。その後もエディーキャッチを重点的に、エディーへ飛び込む角度とバウラダーを入れるタイミングを随時確認しながら漕ぎ進めました。
 やがて、タクローの瀬。我々が乗るリンクスUは最後尾につけていましたが、先行する後輩1号が撃沈。レスキューに入るため追いかけようとすると、前を行くアキレス艇も引き続いて沈。濁流を、人が3人とフネが2艇と犬が1匹、もみくちゃになって流れて、何だか凄まじいことになっています。
 状況を見て、セルフリカバリーできない順でレスキューを開始することにしました。アキレス艇に乗っている後輩はラフトガイド経験者なので、後回し。ひとまず、ラナを最優先でレスキューしようとしましたが、彼女は誰よりも早く左岸のエディーに泳ぎ着き、岸に上がってました。ラナ、なにげに経験値高いからなあ…。心配は無用でした。ラナはそのまま岸に残し、引き続き残りのメンバーの救助と流失物の回収に奔走。結局、メンバーは無事でしたが、リンクスTに置いていたフットポンプのホースを流失してしまいました。なんか、以前も同じパターンでなくしたような…。

 そんなこんなで意外と時間を食ってしまい、2本めをスタートしたのはなんと17時。昨日の雨のせいか、今日はあまり気温も上がらず、肌寒いくらいでした。二人ともバテバテで、ろくに漕げず。ホントは3本漕ぎたかったのですがね。体力面に不安が残ります。


保津川名物、トロッコ列車と遊船は今日も賑わってました。

結構なビッグウェーブが続きます。

アキレス艇に乗る後輩二人。小鮎の滝でも沈。

二本目スタートは17:00.この時点でかなりバテバテ。
2005年5月5日(木)
26 (小坂川1)

水位:1.07m(上呂) 気温:28℃(萩原) 天気:快晴
区間:カヌー公園〜益田川出合い
メンバー:KYOKOさん Tetsuさん

(作成中)



2005年5月4日(水)
25 益田川再訪(益田川2)

水位:1.09m(上呂) 気温:26℃(萩原) 天気:快晴
区間:河鹿橋〜焼石
メンバー:KROさん Tetsuさん KYOKOさん Sさん

 水が、ない…。
 焼石の駐車場から川を眺めると、川幅が前回下ったときの2/3くらいしかありません。
 上呂の水位観測所が表示する値は1.05m。前回下ったときとは実に70cm近くの開きがあります。本来ならまだ雪解けのシーズンで、多少増水していてもよさそうなものですが、今年の4月は記録的な暖かさと少雨だったことから、雪解けが例年より早く終わってしまったのかもしれません。我々より一足お先に岐阜入りしていたKYOKOさんらにとっても状況は同じで、支流はどこも水がなく、どうにか下れるのは結局飛水峡と小坂川とこの中山七里しかなかったようです。
 今年は寒暖の差が激しく、その中間、春という季節がとても短かったような気がします。この時期だけの一時的な異常だといいのですが…。

 さて、GW後半戦は、4、5日と飛騨方面に行くことにしました。今日のメンバーは、KYOKOさんとそのご友人のSさんに、KROさん、Tetsuさん。4日は中山七里、5日は支流の小坂川を下る予定です。GW前半戦は癒し系の川が中心でしたが、後半戦は激流系ですね。
 さて、今年二回目となる益田川は中山七里ですが、前回のイメージが強く残っていて、パワーウォーター系と思っていましたが、全然違いました。前回と比べて水量が少ないため、パワーは落ちていますが、落差が大きくなり、また瀬で絡む岩が露出して増えているので、テクニカル度合いが高くなっています。すっかり川相が変わってしまってますね。
 岩が多いのでラップしやすいし、ケガもしやすいので慎重に下っていたつもりでしたが、不動橋手前の瀬であえなくラップ。ラナが落水してしまいました。ブレイスでリカバリーして追いかけると、ラナは右岸にフェリーで向かう途中で、フォローに入ってもらっていた勇者Tetsuさんがささっと助けてくれました。勇者様、ありがとうございます。
 (作成中)

 ゴールした後はSさん、KROさんとお別れ。残る三人で萩原町を経由して経由、小坂町へ入りました。ここに来るのは初めてです。テン場に向かう途中、遥か遠くに残雪を抱き聳え立つ雄々しい山が見えました。御嶽山。初めて見ましたが、今までの山とは明らかに漂う風格が違いますね。
 キャンプは、小坂川の上流部に当たる巌立峡公園で。晩飯は、水炊きとKYOKOさん自慢料理のコウヤドウフのマーボー。豆腐が水分を全部吸っちゃって、へんてこりんな料理でしたが、なかなかどうして、悪くなかったです。
 明日はいよいよ小坂川です。Nやん氏が1分ほどキーパーホールで巻かれたり、今日一緒だったSさんが艇挟んで途中で断念したとかと色々話を聞いていたので、あ〜、緊張するう。


カメラ衝動買いしてしまいました。PENTAX Optioというカメラで、スペックは500万画素、光学3倍で何と防水!



2005年5月1日(日)
24 紀州の名川巡礼ツアー 3(有田川1)

水位:0.57m(金屋) 気温:23℃(清水) 天気:雨
区間:川口〜松原橋 メンバー:Tetsuさん

 紀州の名川巡りも、はや最終日。
 紀州の名川といえば、古座川本流のほかにも考えられるものとして、日置川、日高川、紀の川なんかがありますが、今日の条件は、以下の3点でテツさんと一致。

  1.瀬が多いこと (← 瀞場は漕ぎたくないな〜)
  2.家に近いこと (← 帰りの渋滞は避けたいな〜)
  3.水量が豊富なこと (← 瀬ごとに歩きたくないな〜)

 この条件下での検索結果は、有田川と出ました。 
 下ったことのない川ならベストだったのですが、残念ながら思いつかず。せっかく古座川流域まで来たのだから、古座川本流を下りたいという思いもなきにしもあらずだったのですが、昨日の小川以上とは思えなかったし、この二日間、癒し系(でも水量なし)の川だったので、タイプの違う川を下ったほうが面白かろうと。

 というわけで、6時半にキャンプ地の一枚岩を出立。スタート地点の金屋町川口到着したのは10時前でした。水位は過去2回下ったときよりも20cm近く低いのですが、何とか下れそうではあります。
 というわけで、予定通りに川下り開始。水量が少ないせいか、透明度が高くて期待していたよりキレイです。天気は徐々に崩れてきて、雨が降り始めましたが、水位が上昇するほどのものでもなし。
 波にそれほどパワーがないとはいえ、岩がらみでややこしいコースを何箇所かクリアしつつ一時間ほど漕いだあと、このコースのハイライト・明恵峡に到着。
 一昨年の12月、王子と後輩1号とここを初めて下ったときは、長時間かけてスカウティングし、下るコースのイメージが鮮明になるまでじっくりと考え、しかしそれでも恐怖と緊張が一向に解けずにドキドキしながらパドルを握ったものでした。しかし、過去に下ったという経験と前回より水量が少なくパワーに欠けるという客観的事実から、下るコースがすぐにイメージできたので、今回はあまり緊張しません。しかし、今回初めてのTetsuさんには若干ツライかなあと思いつつ、瀬の半ばにあるエディーで待機していましたが、後からやってくるTetsuさんは、下ってくるコースこそ最初に言っていたところと若干違うものの、その表情には余裕がありました。明らかに楽しんでます。
 う〜ん。そういえば最近、ハイウォーターの中山七里やら櫛田の滝落ちやら、刺激が強めのことを続けざまにやってたからなあ…。これくらいの瀬なら、Tetsuさんにはもはや初めてでも「楽しめる」レベルなんでしょうな。

 スタートから2時間弱でゴール。終了後は「かなや明恵峡温泉」でこの三日間の疲れを癒しました。ちなみにこの温泉、最近はめっきり少なくなった500円という価格が嬉しいです。
 帰りは、和歌山に出る前に若干渋滞に巻き込まれましたが、その後は目論見どおり渋滞を回避して帰れました。こちらも嬉しい。
 ちなみに私、よく帰りのクルマで聞いているのですが、福山雅治の「SUZUKI Talking F.M.」がけっこう好きで、その番組で聞いたことなんですが、「番組専属クワガタ」タヒラくん&わかばちゃんのジュニアがついに「変態」を遂げて、さなぎになったとのこと。これから始まる季節を想起させる、とても嬉しい出来事ですね。


明恵峡入り口の瀬。

必死で左岸側にスライド中。

というのも、川の中央に大きな岩がジャマしてコースを塞いでいるためです。

浅いので2度ほどスタックしましたが、何とか予定通りのコースに進入。

明恵峡後半の瀬の一発目。ストンって落ちます。
2005年4月30日(土)
23 紀州の名川巡礼ツアー 2(小川1)

水位:0.23m(直見) 気温:27℃(西川) 天気:晴れのち曇り
区間:滝の拝〜浦地 メンバー:Tetsuさん

 早朝、赤木川から小口川へと県道44号線を遡り、那智勝浦で43号線に入り、古座川町へ。標高800mクラスの山越えだったのですが、道幅狭く、カーブ多く、かなりレベルの高い道で、不覚にも車酔いしてしまいました。
 ちなみに、那智勝浦周辺は見渡す限りのはげ山が二箇所ほどあり、こんな水源地帯で山がはげていて大丈夫なのかしらんと不安になるといったことも。古座川町に入ると、広葉樹の割合が多くなり、明るい雰囲気になりましたが、落ち葉が道を隠して怖い。そんなこんなで2時間ほどかけてようやく目的地の「滝ノ拝」に到着。

 さて、紀州の名川巡り第二弾は古座川支流の小川です。ちなみに「おがわ」ではなく、「こがわ」と読みます。
 ちなみに、古座川本流は去年下ったことがあります(19,20回目)。景観には圧倒されましたが、水質ははっきり言って期待はずれ。それが一気にキレイと呼べるレベルまでアップするのが、小川合流点から下流なんですね。
 今回、小川を選んだのは、その水質もさることながら、スペシャルゾーンが二つもあるためです(地図)。
 一つは、「滝ノ拝」。
 不思議なもので、いきなり大規模な岩床が現れ、その中を落差8mの滝となって流れ落ちているところです。「滝の拝太郎」の民話も
残っています。その岩床、大小の穴ぼこだらけなんですが、民話によると、滝の拝太郎が毎日刀で掘った跡らしい。迷惑な話ですな(笑)。
 もう一つは、「柿太郎まわり」。
「冷や水」、「暗がりの空中遊泳」などの七不思議伝説を持ち(詳しくはこちら)、蛇行しまくりで周囲にまったく人工物のないゾーンになります。
 こんなスペシャルゾーン、一つあるだけでも行く価値あるのに、二つもあったら、もう絶対行くしかないですよね。
 ただ、残念なことにはこの川も水量が少なく、瀬ごとに歩かされることが予想されたため、コース設定は短めに、ゴール地点は柿太郎まわりを通過してまもない浦地に設定しました。スタート地点はもちろん滝ノ拝です。区間は車道で5km程度ですが、柿太郎まわりがプラスされるので、それでもかなり長い距離になりそうですけど。とりあえず、古座川との出合いまで下るのは次回に持ち越しですね。

 ダッキーをポンプアップしてソッコーで滝ノ拝の滝壺へ直行。橋の上から見ていたとき、滝ノ拝の左岸に設けられた魚道に魚がぴょこぴょこ跳ねて遡上しているのが見えたからです。あれなら手掴みできるかも…、と思うといても立ってもいられなかったのです。
 ヨシノボリもたくさんいましたが、ぴょんぴょん跳ねていたのはなんと、稚鮎でした。それも一匹や二匹ではなく、魚道が群れで埋まるくらいに密集しているのです。意外にてこずりながらも、ようやく一匹ゲット。この鮎、持って帰ると怒られそうなので、もちろんその場でリリースしました。鮎取りに夢中になりすぎて、岩の上で滑って転んでヒジとみぞおちを強打し悶絶したりしてましたが、しかし、まさかこの時期にこんなことができるなんて、大満足です。魚影の濃さにはをあげたいです。
 ちなみに、滝落ちも狙ってなくはなかったのですが、滝の幅が狭すぎてダッキーでは間違いなくつっかえそうだったので諦めました。てか、8mもあったらフツーに怖いし、幅あってもやってないとは思いますが…。
 ところでTetsuさんとはいえば、…泳いでいたそうです。まだ4月なんですけど…。

 出発したのは、12時過ぎ。水は抜群にキレイで文句なく10点満点をあげられますが、赤木川と比べると少し重い色がついているという印象を受けました。あと、水面に泡が多いのが気になります。
 水量が足りず、予想通り、昨日に引き続き瀬ごとにライニングダウンするので遅々として進みません。2時間ほど漕ぎ歩き、ランチタイム。左岸には道があるのですが、右岸側には道が見えなかったので、漕いでる時間を考えると、もう「柿太郎まわり」に入っているのかなとすっかり思いこんでいました。左岸の道も、新しくできたのかなあと。
 全然違いました。
 橋が見えてそろそろゴールかと思ってたら、川が再び右岸沿いの道から逸れて東進している。まさか…と思うや、Tetsuさんが、道路にある「柿太郎まわり」の看板が見えました、と。
 えっ、ということは、本番はここから…? 結構歩かされたんですでにバテてきてるんですけど…。

 歩きつかれたこともあって、いささかゲンナリしつつも、いよいよ今度は本物の「スペシャルゾーン」に進入です。
 この時代、人の匂いのしない景色は日常生活ではまずほとんど見られないと言ってもいいでしょう。それはカヌーをしているときでも実は例外ではなく、漕いでる区間がいかな過疎地であったり渓谷部であっても、川沿いにはたいてい、道路や線路、橋、高圧線、または田畑といった人工物があります。
 しかしこの「柿太郎」、それらが一切ないんですね。
 道がないので、水路を使ってしか立ち入れないゾーン。今どき珍しい「秘境」を味わうことができました。

 とはいえ、相変わらず歩いては漕ぐ、漕いでは歩くの繰り返し。ラナもフネに乗ったり川原を走ったりでムリがたたったのか、肉球から出血。すぐに血は止まりましたが、二人と一匹全員がかなり体力を消耗している状態に。あまりよくないことですね。
 ヤバいな、まだかな、と思っていたところに、ようやく道路が見えてきて、まもなくゴールの浦地に到着。時刻は16時半。川原で昼食タイムを取ったとはいえ、なんと4時間以上もかかってしまいました。
 今日はホント疲れた〜…。朝のハイレベル峠越えドライブとこの川歩きとで疲労ここに極まれり、この日はメシ食ってすぐに就寝という体たらくでした。20:30という、小学生でも今どきこんな時間に寝ないよという時間に、全員泥のように深い眠りの底へ。


スタート地点の滝ノ拝。ここだけ岩床地帯になってます。川はその岩床を浸食して滝となって流れ落ちてます。

岩の上から見たらこんな感じ。落差は8mあるそうです。

カヌーならこの角度から滝を楽しめますが、近付きすぎると写真のようにエディーに巻かれて出られなくなります。なにげに30秒ほどハマってました。

滝の脇にある魚道。Tetsuさんに撮ってもらいましたが、鮎が跳ねているの、分かります?

この通り、手掴みで取れるほど数がたくさんいます。ちなみに持って帰るのはNGです。

川原でラナがこんなもの発見!何の骨でしょう…!?ちなみに触るとべたべたしてました。

今日もラナはフネに乗るより泳いだり走ったり。おかげでまたケガをしてしまいました…。

水質は10点満点!でもなんか泡立っているところが気になります。

柿太郎まわり。見渡す限り人間の匂いのしない世界。これぞアウトドアって感じです。
2005年4月29日(金)
22 紀州の名川巡礼ツアー 1(赤木川1)

水位:0.01m?(上長井) 気温:29℃(新宮) 天気:快晴
区間:小和瀬橋〜谷口 メンバー:Tetsuさん

 今年もやってきましたGW。昨年は引越しなどの都合で1回しか下れませんでしたが、今年は暦どおりとはいえ、休みが自由に使えるので、早速ラナを連れて川に出かけることにしました。

 この前半三連休のテーマは、「紀州の名川」としました。和歌山県の川で、まだ下ったところのないところを中心に訪れようというものです。
 その第一弾は、熊野川の支流・赤木川
 かなり昔の「カヌーライフ」で紹介されたことがあるらしく、噂には聞いていましたが、具体的な場所は知りませんでした。紀伊半島の奥地としかイメージがなかったのですが、十津川と北山川が出合うさらに下流に注いでおり、新宮にかなり近いですね(地図)。
 大和上市で今回参加のTetsuさんと合流。169号沿いに紀伊半島を縦断し、北山川のオトノリからさらに90分ほどクルマを走らせ、14時ごろにしてようやく着きました。
 ちなみに、北山川ですが、放水始まってました。水は緑色に濁ってます。どうも去年の台風の影響がまだ残っているみたい。池原ダムの水なんかまだまっ茶色でしたし。

 和田川小口川が合流して赤木川となります。どちらも抜群にキレイで、ぜひ下ってみたかったのですが、途中で水が枯れているところもあって下れそうにないため、両川が出合う直下の小和瀬橋をスタート地点に設定しました。とはいえ、出合ってからも水が少なく、歩かされそうなところが何箇所か見え、時間がかかりそうなのでコースは短めにし、ゴールは約6kmほど下流の谷口に設定。隣にはモトクロスの練習場がありました。堰堤は一箇所。赤木橋のすぐ上にありますが、今日の水量ではポアオーバーしていないのでまったく問題なし。

 この川、水量少なく、ライニングダウンが必至なのは回送中から分かっていましたが、歩かされても構わないからそれでも下りたい、と思わしめる魅力がありました。というのは、透明度が過去下った川の中でも最高レベルなんですね。10点満点以上のをあげたいです。
 一見キレイに見えますが、淵に至ると濁ってて、実はそんなにキレイではないんだなと分かる川が結構あります。櫛田川の蓮川との出合いより下流とか、古座川の一枚岩付近なんかには、そういうイメージがありますね。
 しかしこの赤木川は違いました。深いところでは水深5m以上はゆうにあったと思いますが、どこまでもクリアなんです。透明感が違う。自分の影がはっきりと川底に映っている。ほとんど流れはないのに、堰堤もあるのに、最後までその水質は維持されたままでした。
 何箇所か歩かされましたが、そんなことどうでもいいくらいに驚きと感動の連続でした。こんな川、まだあったんですね。

 ちなみにTetsuさん、今日からトムキャット二人艇からリンクスTに鞍替えです。何と中古艇を購入したようで。私のリンクスTと同じカラーですが、私のフォームフロアと違い、エアフロア仕様になります。フォームフロアとエアフロアとでは喫水が微妙に違うんですかね。エアフロアタイプのほうがより浅い箇所でも通行可能のようです。これで先月の吉田川でやたらスタックした理由が分かったような気がします。これまで乗っていたエアフロアタイプのリンクスUの感覚で漕いでいたからですね。


スタート地点の小和瀬橋。ちなみにTetsuさんは某人から譲ってもらったリンクスTのデビュー戦でもありました。

3mくらいは余裕。川の水に色がついていない。宙に浮いている錯覚さえ覚えさしめる。

フネの影が見事に映る。ケータイカメラを構えているところも分かってしまう。

瀬ごとに歩かされましたが、まあ瀬自体が少なかったし、大した労苦ではなかったっす。

ゴール地点。ここも歩いて越えました。
2005年4月24日(日)
21 滝落ちコソ練(櫛田川3)

水位:-0.13m(田引) 気温:19℃(粥見) 天気:快晴
区間:森公園 メンバー:後輩1号

 櫛田川の滝に「こそ練」行ってきました。てゆうか、ここに書いてる時点で「こそ練」ではなくなってますけど。先週にみんな滝落ちに成功してしまって、一人だけ負けっぱなしであることに我慢ならなかったのです。
 今回はなんと後輩1号さんもチャレンジしました。彼女も相当な負けず嫌いでした。しかも2回もチャレンジして、2回とも成功。勝率10割のまま、勝ち逃げしました。

 私は、6回チャレンジして、2回失敗。成功率は.667でした。しかもうち1回は、サイドサーフィン状態でホールに巻かれたまま、10秒ほどかけてホールのライン上を左岸から右岸に寄せられた挙句の沈。しかもその闘いの最中に例のウイングパドルをまた割ってしまいました。
 先輩としての立場がなかとです。

 詳細は以下の通りです。
 1 リンクス ○ 中央突破?
 2 リンクス × 10秒間巻かれた後に沈。ウイングパドル割る。
 3 リンクス ○ 右岸側の側流から下る。
 4 リンクス ○ 右岸側の側流から下る。
 5 リンクス ○ 右岸側のボイルラインを抜ける。予備パドル割る。
 6 サファリ × 左岸側のホールに巻かれて沈。

 問題点として自分なりに気づいたところは以下の通りです。
@ブーフができていない。勢いがまだ足りない。タイミングが悪い?
A着水したあとが漕げていない。ブーフに集中しすぎて、着水したあと
 放心している時間が長い。
Bホールに捕まった際、焦る気持ちが強く、落ち着いて対処できて
 いない。諦めるのが早い。

 他に気づいたことことといえば、この滝、この水量ではボイルラインがV字状(スマイリングホール)になってて、このV字ラインに抵触すると、バックウォッシュ側に引き込まれます。滝の下は一面真っ白のホワイトウォーター区間で、初めは流れがさっぱり分からなかったのですが、バックウォッシュ、ありました。とくに右岸側のバックウォッシュは強力で食われるとどうしようもありませんでした。身をもって体験しました。

 ところで話は変わって、先週の櫛田でオシャカになったデジカメですが、その後修理に出して返ってきた回答は修理不能、とのことでした。
 これで、パドルだけではなくデジカメも新たに購入しなければならなくなりました。すでにレース用にTakumaさんから購入したパドルは1ピースなので、今までのように分割して車内に積めないからクルマにキャリーも要るんですよね。いったいいくらかかることやら…。


後輩1号さん、初チャレンジ。見事成功!

2回目。左岸側のバックウォッシュに引き込まれる。

ホールに沿って、右岸側にどんどん寄せられる。右岸にぶつかったあと、パドルがべろんってめくれた。割れていた。

3,4回目は右岸側の側流から。こっちは楽勝。

最後はサファリで。これもホールに掴まって沈。
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