吉備ICからR480号を走り、尾岩坂トンネルを抜け、しばらく山道を下ると有田川右岸沿いの道にぶつかる。そのT字路付近に川に下りられる道がある。 ここからなら簡単にフネを川に下ろせる。
写真の位置に駐車スペースはほとんどないので、クルマは上の路上に置く。
右岸沿いは細道。一部舗装されていない
箇所もある。
国道480号線
明恵大橋
道の駅明恵ふるさと館
国道424号線
金屋橋
修理川
前川橋
県道22号線
ゴール地点
スタート地点
Mカベの瀬
Gガマの瀬
I菩提の瀬
かなや明恵峡温泉
金屋大橋
有田川
  中流域は全国的に有名な「有田みかん」栽培の中心地となっており、下流域の有田市では鵜飼が行われていることで有名。
 ダウンリバーは川口〜松原橋でおこなうのが一般的。平水時は川幅、水量共に奈良吉野川に近いが、流れの至る所に大岩が点在し、1m以上の大きな落差を持つ落ち込みが随所にあるという点で大きく異なる。とくにこの区間の最後に控える「明恵峡(みょうえきょう)」と呼ばれる3級の瀬では、このような大岩や落ち込みが休むことなく数百メートルも続き、地形的にもあの小歩危の「曲戸の瀬」を思い起こさせる。
 どちらかといえば、上流域の川相になるのだろう。瀬は2〜2.5級クラスのものが絶え間なく続き、完全な瀞場と呼べるものははほとんどない。ただし、平水時は流れのパワーがそれほど強くないため、沈したときに延々流されるという心配は少ない(明恵峡は除く)。
 年間を通じて水量が乏しい日が多いようであるが、ひとたび増水すれば、平水時の角度の大きな落ち込みが強烈なキーパーホールを作り出すことが予想されるため、瀬のグレードはかなり上がるものだと思われる。
 水質は、期待したほど良くはない。泥臭い匂いはしないが、シルトが混じったような若干白く濁った色をしている。同じ紀州にある日高川や日置川の水質を思うと少し意外な思いがする。
 景観については、護岸工事が行われている箇所も多いが、川沿いにみかん畑が並び、何かとても落ち着いた気分にさせてくれる。
 個人的にも非常に気に入っている川なのだが、非常に残念なことには、鮎釣りのメッカであるため、鮎釣りシーズン中(5月下旬〜10月)は川幅が狭いという関係上、カヌーは自粛せざるを得ないというところである。また、10月〜12月にかけてはヤナが設置され、ポーテージを余儀なくされる箇所もいくつかある。
河川名 区間 距離 平均水位 回送 釣り
シーズン
激しさ 流れ 水質 景観 水量 タイプ
激流 清流 大河
有田川 川口〜松原橋 約8km 0.75m(金屋) × × 6 9 6 6 4 63 60 33
水系名 有田川
全長 94km
流域面積 460km2
水質ランキング順位(H14) 対象外
・回送(○…電車、バスの利用可 △…徒歩でも可能 ×…車が必要)
・鮎釣りシーズン中(○…下れる △…多いが、何とか下れる ×…自粛)
【スタート地点とゴール地点】
  国道480号線尾岩坂トンネルを抜けて間もない、有田川右岸沿いの道とぶつかり、T字路になっている箇所(川口)がスタート地点(右岸側)。駐車スペースもある上、川への距離も近く、フネも下ろしやすい。 ゴール地点は松原橋手前の左岸側になる。鮎釣りのメッカであることと関係して、川に下りられる箇所が比較的多く設けられており、ゴールの松原橋に至る前にもいくつか上陸できる箇所があるので、スタート、ゴール地点の設定は比較的融通を利かせることができる。

【アクセスと回送方法】
*電車の場合
 この区間には電車は通っていない。したがって、川へのアクセスおよび回送は基本的にはクルマかチャリで行う。吉備IC付近にJR紀伊本線藤並駅があるが、スタート地点はそこからさらに約15kmほど山越えしたところにある。
*クルマの場合
 海南湯浅道路吉備ICから国道480号線を利用する。スタート地点(右岸)は駐車可能。ゴール地点(左岸)も路肩が広くとってある駐車スペースがある。回送は、右岸沿いの道を利用できるが、幅が狭いので注意。8km程度なので、チャリがあれば問題ない。随所で下見も可能。なお、電車は走っていないので利用できない。

【川下りメモ】
 和歌山県の中部を東西に流れる二級河川。県では4番目に大きい。源を高野三山の最高峰・揚柳山(1008.5m)に発し、湯川川、四村川、修理川、早月谷川など37の支流を集め、紀伊水道に注ぐ。上流域には二川ダムがある。
川口〜松原橋
有田川データ
現在の水位…金屋観測所(和歌山県【有田振興局の水位現況】)
鮎釣りの解禁日…有田川(Mamboo 鮎解禁情報)
文章の作成日 / 2004年3月11日
CVS
糸川
松原橋
Bクスの瀬
K宮ノ下の瀬
Lカジヤの瀬
@マワリの瀬
D第二跡(発電所跡)
J川ヶ瀬
@マワリの瀬(写真は水位74cm時)
2級。スタート地点からすぐのところにある。
川の中央部に岩が点在し、川の流れを二分している。右岸側は浅くて通れないので左岸側ギリギリから進入。しかしこちらも落ち込みの直後に隠れ岩が控えていたりと、かなりテクニカル。
A滝ブロック下の瀬(写真は水位74cm時)
Bクスの瀬(写真は水位74cm時)
C滝の尾の瀬(写真は水位74cm時)
D第二跡(写真は水位74cm時)
E中石の瀬
F第三跡(写真は水位74cm時)
Gガマの瀬(写真は水位74cm時)
Hアオキの瀬(写真は水位78cm時)
ゴール地点
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写真がありません
スタート地点
2級。瀬の終わりに、右岸側にストッパーがあり、カヤックなら遊べる。
2級。流れが中央に集まっている。高低差は大きいが、ウェーブは素直なので、流れの中心部を漕いでいれば問題ない。
2級。この付近はクランク状に瀬が続く。岩が流れの各所にある。乗り上げないように注意。
詳細は分からないが、どうやら発電所の跡地らしい。取水口らしき穴が見えるが、穴は塞がれている。写真のような水位なら中に入ることができる。
穴が隠れるほど増水したらアンダーカットになりそうで、怖い。
第二跡と第三跡の間にある瀬。
山の上から溝が滑り台のようになって川に伸びている。
2級。流れが右岸側に集まり、ゆっくり左にカーブしている。素直な波なので、流れの中心を漕げば問題ない。左岸沿いに漕げば、さらに安心。
2.5級。瀬の半ば、川の中央部に大岩があり、垂直に近い大きな落ち込みを作っている。右岸側から中央部にかけては落差が大きく、ストッパーもきついので通らないほうがよい。あらかじめ左岸寄りに進入し、大岩の左側を巻き込む形で下るのがベターだが、落ち込み直後の波が複雑なので要注意。増水するとかなり恐ろしそうである。
2.5級。流れはまっすぐだが、瀬の後半部に大きな落ち込みとストッパーがあり、これが強烈。ただし、この落ち込みは右岸側から回避することが可能。途中に障害物もないので避けることは大して難しくない。
尾岩坂トンネル
川口
S
至 吉備IC
至 日高川
O明恵峡
A滝ブロック下の瀬
C滝の尾の瀬
E中石の瀬
F第三跡(発電所跡)
Hアオキの瀬
N大滝
I菩提の瀬(写真は水位78cm時)
J川ヶ瀬
K宮ノ下の瀬(写真は水位74cm時)
Lカジヤの瀬(写真は水位74cm時)
写真がありません
N大滝(写真は水位74cm時)
Mカベの瀬(写真は水位74cm時)
O明恵峡(写真は水位74cm時)
前半部分。写真にも見える川の中央部にある岩(B地点)を左に避けられるかどうかが最大のポイント。
前川橋手前にある瀬。ここから修理川と出合い、宮ノ下の瀬に至るまでは1.5級レベルのザラ瀬が続く。浅い箇所が多く、テクニカルである。スタックしやすい。
2級。前川橋を過ぎ、大きく右にカーブした後に現れる川原を過ぎたところにある。
キレイなウェーブが立つプレイスポット。
2.5級。川幅がさらに狭まり、波が高くなる。クランク状になってはいるが、途中に障害物がないのでコース取りはそれほど難しくない。
数箇所大きな落ち込みがある。ここも増水するとかなり怖そうである。
2級。浅いザラ瀬。左岸沿いに下る。
ここを越えれば、いよいよこの区間のハイライトである明恵峡が見える。
2級。明恵峡の入り口にある、ほぼ直角に落ちる瀬。漕いでいると水面が切れていて完全に先が見えなくなっているのが逆に目印になる。
ここも、増水すると恐ろしいキーパーになりそう。
後半部分。始めにある垂直の落ち込みを越えられるかどうかが最大のポイント。
A:大した瀬ではないが、浅いので右岸よりしか通れない。ここで沈すると地獄を見る。
B:中央の大岩に至るまでに、右岸側から一気に左岸側に渡れるかどうかが勝負の最大の分かれ目。
C:写真では見えにくいが、中央部に隠れ岩があり、スタックしやすい。直前に右か左に避ける。
D:中央にストッパーあり。これを越えられたら前半クリアは目前。
E:小さな落ち込み。浅いので油断は禁物。これを越えれば前半クリア。このあと、短い瀞場がある。
F:後半部一発目。垂直に近い落ち込み。二つの大岩の間をくぐるようにして進入する。
G:Fの落ち込みを越えると、立て続けに瀬がある。流心である左岸側にコースを取ると比較的安全。
明恵デザート:G地点を越えれば明恵峡は終わりだが、その後も断続的に瀬が続く。
A
B
C
D
E
3級。川口〜松原橋区間における有田川最大の難所。
ひとつひとつの瀬はそれほど大したことはないのだが、いかんせん瀬の続く距離がこれまでとはケタ違いに長い。瀬の入り口でスカウティングしても、見渡せるのはせいぜい前半部分のみで、後半部はほとんど見えないほどである。ある瀬でのミスが次の瀬に大きく影響するという点で、難易度はかなり高いといえる。
E地点(左写真参照)の終わりに短いながらも瀞場があり、そこで大きく前半部と後半部に分けて考えられる。前半部でポイントとなるのはB地点にある大岩を左岸側に避けられるかどうか、後半部でポイントとなるのはF地点(始めの落ち込み)をスタックせずに下れるかどうか、である。A地点〜G地点の特徴については、以下を参照されたい。
大岩が多く、落差も大きいので、増水すると、想像もしたくないほどの恐ろしい瀬になりそうである。
赤い橋が見えれば、そこの左岸側のたもとがゴール地点となる。写真でも分かるように、川から道路まではかなり高さがある。
道路に上がってすぐのところに駐車スペースがある。「かなや明恵峡温泉」はここから非常に近い。
迫力はNo.1
*写真は前半部のみ
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